さて、「冬は焙煎しているところを見せることはしない」とのお話でしたが、私がよほど名残惜しそうな顔をしてたのか、「寒いけどやってみます?」とおっしゃっていただきました。もちろん、やってみたいです!
まずは生豆の中から質の悪いものを一つずつ取り除いていきます。ハンドピックと呼ばれる作業です。
普段は意識したことがありませんでしたが、珈琲豆も農作物なので品質にバラつきがあるんですね。よくみると色や形が悪かったり、育ちが未成熟の豆が混ざっていますが、これらを一緒にしてしまうと珈琲に雑味が混ざってしまうそうです。
選別された豆をこちらの手回しの焙煎機(ハンドロースター)に入れ、カセット式コンロにかけます。ステンレス製でどっしりと重いです。
豆が焦げないようにグルグル回しながら加熱します。煙がすごいため外のテラスでやったのですが、「寒いでしょう」とマスターがジャケットを貸してくださいました。
お庭を眺めながら焙煎機を回していると10分ほどで珈琲の香と共に青白い煙が立ち始め、中からパチパチと爆ぜる音が聞こえてきました。さらに加熱し続けると、煙の色も濃くなり、乾いた音がし始めます。思った以上にすごい煙で、これは室内でやったら大変なことになりますね。
マスターがタイミングを見計らい、豆をザルにあけてくださいました。このタイミングが数秒ズレるだけで珈琲の味が大きく変わり、少しでも遅いと焦げついてしまうそうです。
こんがりと良い色に焼きあがりました~♪
すぐにザルを動かして粗熱をとっていきます。マスターの慣れた手つきに見惚れてしまいます。
豆に含まれる水分量によって焼き上がりが異なる豆もあるので、ここでもやはり不良の豆を取り除きます。
さっそく焙煎したての豆で珈琲を淹れていただきました。「本当は焙煎したてより、2,3日置いたほうが味が落ち着いて美味しい」とのことでしたが、フレッシュでとっても美味しかったです!
今回焙煎した豆はすべてお土産にいただいたので、毎日飲んで時間の経過による味の違いも楽しもうと思います♪
一年越しに期待をふくらませて行った和珈琲さんでしたが、今回は思わぬ体験もできて期待以上に素敵な午後のひとときを過ごさせていただきました。
和珈琲
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