[2017/7/23更新]内容を見直し、「最新の熊の目撃情報」などを最新化しました。
今年はエサ不足のためか、各地で熊の目撃情報が相次いでいます。
このブログでもトレッキングコースや登山道をご紹介していますが、山に入るということは当然「熊に出くわす可能性もある」ということを十分認識してトレッキングなどを楽しんでください。
では、熊に出会わないようにするには?もし熊に出会ってしまったらどう対処したらいいでしょうか?
日本に生息する熊は「ヒグマ」と「ツキノワグマ」ですが、この辺りにいるツキノワグマの対処法をご紹介します。
熊に出会わないようにするには
自分の存在をアピールする
ツキノワグマは人の気配を感じると隠れる性質があります。
よく「鈴やラジオなどを鳴らしていれば大丈夫」と言われますが、常に音が鳴っていると周りの物音に気付きづらいという欠点もあり、中には鈴の音に慣れてしまっている熊もいるので注意が必要です。10分ごとにホイッスルを鳴らしたり、ペットボトルや空き缶をガンガン鳴らすとか、仲間と大声で話をしながら歩くのもいいですね。
私は単独行が多いので、熊が出そうな嫌な雰囲気を感じたときはスマホでラジオを大音量で流すようにしています。
ちなみに、浅間牧場から白糸の滝に抜けるハイキングルートなどには熊よけの缶が設置されていますので、これを見かけたら山中に響き渡るくらいガンガン叩いて熊さんに挨拶しましょう!
熊の活動場所を避ける
熊は自分の身を隠せないような開けた場所を避ける傾向があるので、見通しの悪い場所や人がほとんど行かない場所は熊がいる可能性があります。また、夏には標高の高い場所で生活していた熊が秋になりエサを探して標高の低い場所へ移動することもあります。
熊に襲われた方の多くは「山菜採り」や「渓流釣り」など登山道から外れた場所で会う場合がほとんどですが、トレッキング中に熊のいた跡(糞や足跡、爪痕など)を見つけたらすぐに引き返してください。また、薮の中からガザゴソする音や、動物が威嚇しているような声が聞こえたら、静かに引き返します。決して声のする方に近づいたり、大声を出したり、物を投げつけたりしないでください。逆に刺激して攻撃されかねないのでとても危険です。
地元の役場やニュースなどから熊の出没情報を仕入れて、危険な場所には近づかないことも大切です。
熊の活動時間帯を避ける
熊は基本的には夜行性で、目撃された方の多くは早朝や夕方の薄暗い時間帯に遭遇していますが、日中でも曇っていて薄暗い日や霧やモヤが出ているときも活動することがあります。
最新の熊の目撃情報をチェックする
予定している山やハイキングルートなどで熊の目撃情報がないかチェックし、最近目撃されている場合は予定を変更・キャンセルすることも検討してください。
◆群馬県のツキノワグマ出没状況
http://www.pref.gunma.jp/04/e2300203.html
◆軽井沢さるクマ情報
http://www.thread.ne.jp/kta2/sarukuma.html
◆北軽井沢周辺(群馬県吾妻郡長野原町)の動物出没情報
https://www.gaccom.jp/safety/area/p10/c424/animal
◆湯の丸方面(群馬県吾妻郡嬬恋村)の動物出没情報
https://www.gaccom.jp/safety/area/p10/c425/animal
◆群馬県のクマ出没目撃情報
熊に出会ってしまったら
十分な距離がある場合
熊との間に十分な距離があり、熊がこちらに気がついていない時は静かにその場から離れます。十分な距離があれば、たとえ気づかれても熊の方から離れていく可能性が高いので、落ち着いて行動してください。
すぐ近くで出会ってしまった場合
落ち着いて、熊から目を離さずに静かにゆっくりと後退して距離を取るようにしてください。ほとんどの場合は熊の方から逃げていきますが、決して騒いだり急な動作をしないでください。
慌てて後ろを向いて逃げ出すと熊は反射的に追いかけてきますので危険です。熊の身体能力は人間とは比べ物になりませんから、熊と競争になったら絶対に逃げ切れません。
熊が近づいてきた場合
熊が近づいてきたら、荷物や服などをそっと置いて(荷物を熊に投げつけるような行為は熊を興奮させてしまうので危険です)、熊の関心がそれらに移っている隙に静かに逃げてください。
※食べ物を与えて時間稼ぎすることは緊急処置的には有効かもしれませんが、熊が人間の食べ物の味を覚えてしまい、「人間を襲えば美味しいエサをくれる」と悪い学習をさせてしまうので個人的にはオススメできません
また、熊はヘビを極端に嫌うので、ロープなどヘビに似たものをニョロニョロ動かすのも有効です。とっさの時はズボンのベルトを外してユラユラ動かしてもいいですね。
熊は自分より大きなものに対しては攻撃を行わない習性があるので、ビニールシートを広げてバサバサすると逃げていく場合もあります。傘を熊の目の前で開いたら驚いて逃げたという事例もあります。 ←逆に熊を興奮させてしまう可能性があるため、削除しました。
熊よけスプレーを携行していればそれを吹きつけることもできますが、「風向きを考慮しなければいけない」「興奮した熊には効かない」など、注意が必要です。
熊に襲われた場合
ツキノワグマの攻撃は、最初の一撃だけで逃げていくことがほとんどのようです。運悪く攻撃されたとしても致命傷は避け、”命だけは守る”ように首や頭を守ってください。
両手で首の後ろをガードして両腕で頭を抱え込んでうつ伏せになれば、最低限の急所はガードできるでしょう。
関係各所に連絡する
熊を見かけた場合は、最寄りの警察署や町村役場などに詳しい状況を報告して二次災害を防いでください。
◆軽井沢町役場
電話:0267-45-8572(観光経済課農林係)
◆軽井沢警察署
電話:0267-42-0110
◆嬬恋町役場
電話:0279-96-1256(農林振興課)
◆長野原警察署
電話:0279-82-0110
熊よけグッズ
どれもすべて万能というわけではありませんが、あれば安心のグッズをご紹介します。
鈴、ホイッスル(笛)、ラジオなど
大きな音が出て自分の存在をアピールすることで、熊の方から逃げてもらいます。
熊撃退スプレー
万が一のために持っていると安心ですが、強烈な刺激ですから取り扱いは十分な注意が必要です。
山に入るのはクマの生活圏に入るということを肝に命じ、慎重に楽しくトレッキングを楽しんでくださいね。
あ、「死んだフリをすれば助かる」ってのは嘘ですからやっちゃだめですよ~。